「プロセッサを支える技術」を読んだ

プロセッサを支える技術  ??果てしなくスピードを追求する世界 (WEB+DB PRESS plus)

プロセッサを支える技術  ??果てしなくスピードを追求する世界 (WEB+DB PRESS plus)

この書籍以上に網羅的に,詳細に,そしてわかりやすく解説されたプロセッサに関する書籍はあるんだろうか. 専門家ではないのでプロセッサに関する書籍はこれ一冊しか読んだことがないが,おそらくこれがベストだろうという思いを抱かせてくれる,それほど内容の素晴らしさが伝わってくる.

とにかく図が多い.各項目ごとにこれでもかというぐらい図が用意されているので,複雑な処理も理解しやすい.

プログラマにとっては第3章までがもっとも重要だが,第4章の仮想化,第5章のマルチプロセッサ,第6章のプロセッサ周辺技術(特にメモリ構造について)もとてもタメになる内容だった.第4章の仮想化は直接役に立つ場面はないかもしれないが,よく使う仮想マシンがどういう仕組で動いているのかを理解するのはとても楽しかった.

この本を読んだからといってすぐにプログラミングに応用できる代物ではなく,実践には慣れが必要だろう.下記のブログで書かれているように,最適化は正解がハッキリとわからないまま試行錯誤することが必要だろうが,そのような場面で本書を読んだ経験がかならず役に立つはずだ.

 ただし、これは副作用の少ない局所最適化なのでこういうわかりやすい計測ができますが、本当の最適化は全体最適なので、もっと東洋医学っぽいというか、漢方みたいな感じです。勘に頼って複数モジュール感のタイミングをバッチリあわせるとか、そういうレベルです。 よくわかる最適化 - UEI shi3zの日記